ヴォクシーには4WDと2WDの両方のモデルがあります。
しかし、外観だけで見分けるのは難しく、どちらの駆動方式なのか迷うこともあるでしょう。
特に中古車を検討している方や、現在乗っている車の仕様を正確に知りたい方にとって、簡単に見分ける方法を知っておくことは重要です。
本記事では、ヴォクシーの4WDと2WDを見分けるための簡単なチェック方法を解説します。
ヴォクシーの4WDと2WDを見分けるポイント
ヴォクシーには2WD（前輪駆動）と4WD（四輪駆動）のモデルがあり、外観だけで見分けるのは難しいですが、いくつかのポイントを押さえれば判別できます。
リアの高さが違う！車高の違いから判別
ヴォクシーの4WDモデルは、2WDに比べて車高がわずかに高くなっています。
その理由は、4WDシステムに必要な駆動装置がリア部分に搭載されているためです。
この影響で、2WDモデルと比べると、4WDモデルはリアがやや持ち上がったように見えます。
具体的な数値で見ると、2WDモデルの全高は約1,850mmですが、4WDモデルは1,875mmと25mmほど高くなっています。
この差はわずかですが、横から見た際にリアが少し浮いているように感じることがあります。
特に、駐車場で2WDと4WDの車両を並べて比較すると、その違いがより明確にわかるでしょう。
また、リアから見た場合も、4WDは少し車体が持ち上がっているため、タイヤとフェンダーの間の隙間が若干広く見えます。
ただし、サスペンションの状態やタイヤの空気圧によっても見た目が変わるため、この方法だけで確実に見分けるのは難しいかもしれません。
もし外観だけで判別が難しい場合は、車両の下をのぞき込むのもひとつの手段です。
4WDモデルにはリアデフ（後輪の差動装置）が搭載されており、これが見えれば4WDと判断できます。
ただし、一般的な駐車場では下を確認するのが難しいため、次に紹介する方法を試してみるのが良いでしょう。
型式番号で確認！車検証を使った確認方法
ヴォクシーの2WDと4WDを正確に見分ける方法のひとつに、型式番号の確認があります。
これは車検証を見ればすぐに判別できるため、最も確実な方法と言えるでしょう。
ヴォクシーの型式は、駆動方式によって異なります。
例えば、80系や90系のヴォクシーの場合、2WDモデルの型式は「ZRR80W」や「MZRA90W」となっているのに対し、4WDモデルは「ZRR85W」や「MZRA95W」となります。
このように、2WDと4WDでは型式の数字が異なっているため、車検証を見ればすぐに判別可能です。
また、ハイブリッドモデルの場合も、2WDと4WDで異なる型式が付与されています。
2WDのハイブリッドは「ZWR80G」ですが、4WDモデルは「ZWR85G」となります。
トヨタ車の場合、型式の末尾の数字をチェックするだけで、どちらの駆動方式なのかが簡単にわかるのが特徴で、0が2wdで5が4wdということです。
この方法なら、車体をじっくり観察する必要がなく、誰でも簡単に確認できます。
中古車を購入する際や、現在乗っている車の駆動方式を正確に把握したい場合にも有効です。
特に、中古市場では4WD仕様のヴォクシーはやや価格が高くなる傾向があるため、誤って2WDを選んでしまうことがないよう、型式を確認するのがおすすめです。
運転をして見分ける方法
ヴォクシーの4WDと2WDは、走行性能に違いがありますが、一般的な運転ではそれを判別するのは難しいです。
特に、乾燥した舗装路では、どちらもスムーズな加速やハンドリングを発揮するため、乗り心地だけで判断するのは困難でしょう。
ただし、特定の状況では違いを感じることができます。
例えば、雪道やぬかるんだ悪路では、4WDの方が安定性が高く、発進時やカーブでのグリップ力の違いが分かりやすくなります。
2WDの場合、滑りやすい路面では前輪が空転しやすく、発進がスムーズにいかないことがあります。
一方、4WDは四輪すべてに駆動力が分配されるため、こうした状況でも安定した走行が可能です。
特に、登坂時には4WDのほうがトラクション性能が優れているため、急な坂道での発進でもスリップしにくい特徴があります。
また、ブレーキング時にも違いが出ることがあります。
雪道では、2WD車はフロントタイヤのみの駆動となるため、制動時にリアが振られやすくなることがあります。
それに対し、4WDは後輪にも駆動力がかかるため、直進安定性が維持されやすい傾向があります。
しかし、これらの違いは、運転経験の豊富なドライバーでないと明確に感じるのは難しく、普段の街乗りではほとんど意識することはないでしょう。
このように、4WDと2WDの性能差は特定の環境下でのみ顕著に現れますが、一般的な走行ではほとんど違いを感じることはありません。
そのため、運転中のフィーリングだけで4WDか2WDかを見極めるのは現実的ではなく、他の方法で確認するのが確実です。
基本的に見た目だけでは判断が難しい
やはり4WDと2WDを外観だけで見分けるのは難しく、街中で走行している車を見て一瞬で判別するのはほぼ不可能です。
その理由として、トヨタはデザインの統一性を重視しているため、4WDモデルと2WDモデルで外装の大きな違いを設けていないことが挙げられます。
リアの車高の違いがひとつの判別ポイントになりますが、その差は25mm程度とわずかであり、一般の人がぱっと見て気づくほどの違いではありません。
また、タイヤのサイズやフェンダーの隙間も若干異なることがありますが、車両の荷重やサスペンションの状態によっても見た目が変わるため、絶対的な基準にはなりません。
さらに、ヴォクシーのカタログモデルでは、2WDと4WDでエンブレムの違いがないため、リアバッジを見ても区別はできません。
ヴォクシーの4WDと2WDを正確に見分けるためには、上述の通り車検証を確認するのが確実な方法です。
このような情報をもとに確認しなければ、外観だけで判別するのは難しいでしょう。
このように、ヴォクシーの4WDと2WDは外観の違いが少なく、知識がないと見分けるのは基本的に難しいでしょう。
ヴォクシーの4WDと2WDの基本的な違い
ヴォクシーには、4WD（四輪駆動）と2WD（前輪駆動）の2種類の駆動方式があり、それぞれに異なる特徴があります。
どちらを選ぶべきかは、使用する環境や求める性能によって変わります。まずは、走行性能の違いから詳しく見ていきましょう。
4WDと2WDで何が変わる？
4WD（四輪駆動）は、4つのタイヤすべてに駆動力を伝える方式です。
これにより、雪道やぬかるんだ路面でも安定した走行が可能になります。
特に、発進時やカーブでのグリップ力が向上し、滑りやすい路面でもコントロールしやすくなります。
ヴォクシーの場合、4WDは「ダイナミックトルクコントロール4WD」というシステムを採用し、路面状況に応じて前後の駆動力を自動調整する仕組みになっています。
そのため、普段は前輪駆動に近い状態で走行し、必要なときに後輪が駆動するため、一般的な4WDよりも無駄なエネルギー消費を抑えつつ、走行安定性を向上させています。
一方、2WD（前輪駆動）は、前輪のみに駆動力を伝える方式です。
これは、車両が軽量化されるため、加速性能がスムーズになり、舗装された道路では効率的に走行できます。
ヴォクシーの2WDモデルはFF（前輪駆動）であり、雪道や悪路では4WDほどの安定性はないものの、通常の道路では快適な走行が可能です。
特に、都市部での走行が中心の場合、2WDでも十分な走行性能を発揮します。
つまり、4WDは悪天候やアウトドアシーンでの走行に強く、2WDは日常の移動での効率性を重視した選択肢となります。
どちらを選ぶべきかは、使用環境に応じた判断が必要です。
燃費に差はある？使用環境ごとの適性を比較
燃費性能に関しては、2WDの方が優れています。
その理由は、車両の重量が軽く、駆動系の構造がシンプルなため、余計なエネルギー消費が抑えられるからです。
ヴォクシーの場合、2WDのハイブリッドモデルはWLTCモードで約23.4km/Lと非常に高い燃費性能を持っています。
一方、4WDのハイブリッドモデルでは駆動システムの影響で燃費が若干低下し、21.0km/L程度になります。
ガソリンモデルでも同様の傾向があり、4WDの方が燃費が悪くなる傾向があります。
また、維持費の面でも違いが生じます。
4WDモデルは駆動系の部品が多いため、車両価格が高くなるだけでなく、メンテナンスのコストもかかります。
特に、タイヤの摩耗が早くなる場合があり、4WD用のタイヤは2WD用に比べてやや高価なことが多いです。
さらに、車重が増加するため、ブレーキやサスペンションの負担が大きくなり、長期的なランニングコストに影響を与える可能性があります。
ただし、雪国や山間部などの地域では、4WDの方が走行安定性が高く、スタック（雪や泥にはまって動けなくなること）のリスクが低くなります。
そのため、冬場の降雪が多い地域や、舗装されていない道を頻繁に走行する場合は、燃費や維持費の差を考慮しても4WDを選択する価値があるでしょう。
逆に、都市部での利用がメインであれば、燃費の良い2WDの方が経済的です。
特に、年間の走行距離が長い場合、燃料代の差が大きくなるため、少しでもコストを抑えたいなら2WDの方が適しているでしょう。
このように、燃費や維持費を考慮すると、2WDの方がコスト面でのメリットが大きいですが、使用環境によっては4WDが必要になる場面もあります。
購入時には、自分の生活スタイルや走行環境を考慮し、どちらが適しているかをしっかりと見極めることが重要です。
ヴォクシーでは4WDと2WDどちらを選ぶべき？
ヴォクシーを購入する際、4WDと2WDのどちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
どちらにもメリットがあるため、自分の使用環境やライフスタイルに合わせた選択が重要になります。
用途に応じた選び方をするのが大切
4WDと2WDのどちらを選ぶかは、どのような環境で使用するかによって大きく変わります。
雪が多い地域や、舗装されていない山道を走ることが多い場合は4WDの方が適しています。
特に、冬場に積雪や凍結が発生する地域では、4WDの方が発進時の安定性が高く、急な坂道でもスリップしにくいため安心感があります。
一方、都市部や郊外の舗装路をメインに走る場合は、2WDの方がコストパフォーマンスに優れています。
4WDに比べて車両重量が軽く、燃費も良いため、日常の移動が中心の方には適した選択肢となるでしょう。
また、ヴォクシーの2WDはFF（前輪駆動）仕様のため、雨天時のグリップ力も十分に確保されており、通常の走行では特に問題ありません。
このように、走行環境を考慮することが最適な選択につながります。
雪道やオフロードを頻繁に走る機会がない場合は、燃費やコストを考えて2WDを選ぶのが良いでしょう。
リセールバリューがいいのはどっち？
車を購入する際、売却時のリセールバリューも気になるポイントですが、ヴォクシーに関しては2WDの方が若干有利とされています。
これは、日本では2WDの需要が高いため、中古市場でも多く流通しており、販売価格が安定しているからです。
また、燃費の良さや維持費の低さを考慮し、2WDを選ぶユーザーが多いことも要因の一つです。
ただし、4WDと2WDのリセールバリューの差はそれほど大きくありません。
特に、雪国では4WDの需要が高いため、地域によっては4WDの方が高値で取引されるケースもあります。
また、グレードや装備の違いによる影響の方が大きいため、リセールバリューを理由に4WDか2WDかを決める必要はあまりないでしょう。
結論として、2WDの方がリセールバリューは若干有利ですが、大きな差ではないため、使用環境に適したモデルを選ぶことが最も重要です。
どちらを選んでも、定期的なメンテナンスをしっかり行えば、売却時に大きな損をすることはありません。
ヴォクシーの4WDと2WDの見分け方とは？まとめ
ヴォクシーの4WDと2WDを見分ける方法はいくつかありますが、外観だけで判断するのは難しいのが実情です。
最も確実な方法は、車検証の型式を確認することです。
例えば、2WDモデルは「MZRA90W」、4WDモデルは「MZRA95W」など、型式の数字が異なります。
この情報をチェックするだけで、簡単に駆動方式を判別できます。
また、車高の違いもひとつのポイントです。4WDは駆動装置を搭載しているため、2WDよりもリアが25mmほど高くなっています。
さらに、車両の下を確認する方法もあります。4WDモデルにはリアデフ（後輪駆動のための装置）があり、これがある場合は4WDと判断できます。
こうしたポイントを押さえれば、ヴォクシーの4WDと2WDを見分けることができます。購入時や点検の際に活用するとよいでしょう。
