車を洗うとき、サイドミラーはそのままで良いのか、それともたたむべきなのか、意外と迷うポイントではないでしょうか。
特に洗車機を利用する場合と手洗い洗車では、注意すべき点や扱い方が異なります。
この記事では「サイドミラーは洗車時にたたむべきなのか?」という素朴な疑問を出発点に、洗車機と手洗い洗車それぞれの違いについて詳しく解説していきます。
洗車初心者の方にもわかりやすくお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
洗車機を利用する場合はサイドミラーをたたむ?
洗車機によるが基本はたたむ
結論から言うと、サイドミラー(ドアミラー)をたたまずに洗車機に入れると、洗車機によっては部品が破損する恐れがあります。
これは洗車機のブラシが勢いよく回転しながら車体に接触するためで、ミラーが開いた状態ではその衝撃を直接受けてしまうからです。
特にウィンカー付きのサイドミラーや高性能ミラーは構造が複雑なため、少しの衝撃でも壊れてしまう可能性が高くなります。
過去にはミラー本体がもぎ取られてしまい、車体を傷つける二次被害に発展した事例も報告されています。
また、そのまま走行すれば安全性にも関わるため、放置は絶対に避けるべきです。
但し、最近の洗車機は事前に装備品のボタンを押すことで、そのまま洗えるような洗車機も存在しているので、このような場合はたたまなくても問題ありません。
しかし、安心して洗車機を利用するためには、事前にミラーを確実にたたんでおくことが必須です。
センサーがあるので問題ないのでは?
実際、洗車機には突起物を感知するセンサーが備えられており、これによって安全な洗浄ができるように設計されています。
しかし、センサーがあるからといって、すべてを正確に避けられるとは限りません。
洗車機は異物を感知するとエラーを起こして停止する仕組みを持っています。
たとえば、サイドミラーが開いたままだと「障害物」として認識され、動作が途中で止まってしまうことがあるのです。
この場合、復旧作業にはスタッフの対応が必要になり、スムーズな洗車ができなくなってしまいます。
さらに一部の洗車機では、ミラーを避けるための設定が用意されていますが、これを選択しないとブラシが強く接触してしまうこともあります。
センサー機能がついているからと過信するのではなく、機械の構造や特徴を理解し、装備選択やミラーの折りたたみを怠らないことが大切です。
このように、洗車機のセンサーは便利な機能ではあるものの、完全な保護機能ではないという認識を持ちましょう。
事前に正しく対応することが、トラブルを避ける一番の方法です。
洗車機でサイドミラーのトラブルを防ぐための対処法
洗車機によるサイドミラーの破損を避けるには、いくつかの事前準備が重要ですので、具体的な対策方法を紹介します。
装備品の選択ボタンが重要
洗車機を使うとき「装備品の選択ボタン」が表示されることがあります。
これは単なるオプションではなく、トラブルを未然に防ぐために非常に重要な役割を果たしています。
その理由は、洗車機のブラシがミラーやワイパーなどの突起物に強く当たると、破損する危険があるからです。
選択ボタンを押すことで、洗車機は該当部分を避けるように動作し、装備品への衝突を防いでくれます。
たとえば、ウィンカー付きのドアミラーがある場合、ブラシが接触して破損する恐れが高くなります。
そこで「ドアミラーあり」のボタンを選ぶことで、洗車機はその部分を避けてブラッシングするよう設定されます。
もちろん、その分しっかり洗浄されない可能性はありますが、部品の破損や思わぬ修理費を考えると、選択しておく方が安心です。
洗車前の一手間が、大きなトラブルを回避する鍵になります。
分からない場合はスタッフに相談
初めて洗車機を利用する際や、装備品のボタンをどれにすればいいか迷ったときには、無理に自己判断せず、スタッフに相談することをおすすめします。
洗車機の操作パネルには複数の選択肢が表示されることが多く、特にドアミラーやリアワイパーの扱いについては迷いやすい部分です。
たとえば「折りたためないミラーのときはどの項目を選べば良いのか?」といった疑問が出た際には、その場でスタッフに尋ねるのが最も確実です。
実際、多くのガソリンスタンドやセルフ洗車場では、質問対応に慣れているスタッフが常駐しているため、遠慮せずに聞いてしまったほうが安心して洗車できます。
結果として操作ミスやパーツの破損を防ぐことにもつながります。
このように、分からないときには素直にプロに頼ることが、安全でスムーズな洗車の第一歩です。
パーツ破損を防ぐための予備洗いのすすめ
洗車機は便利ですが、どんなに性能が高くても完璧に汚れを落とすことは難しいのが現実です。
特に、ブラシが避けて動くように設定した部分については、汚れが残ってしまうケースがあります。
このとき役立つのが「予備洗い」です。あらかじめ自分でスポンジやクロスを使って軽く洗っておくことで、洗車機では対応しきれない箇所もきれいにできます。
とくにサイドミラーの付け根部分やウィンカー周辺は、汚れが溜まりやすい場所のひとつです。
手間に感じるかもしれませんが、しっかり予備洗いしておけば、洗い残しによる見た目の悪さも防げますし、長期的に見れば塗装やパーツの劣化も抑えられます。
短時間で済ませたい場合でも、タオルで軽く拭き取るだけでも効果があります。
このように、ひと手間加えるだけで、仕上がりが大きく変わってくるのです。
手洗い洗車ではサイドミラーをたたんで洗う?
サイドミラーはそのままでも問題なし
結論から言えば、手洗い洗車ではサイドミラーをたたむ必要はありません。
なぜなら、機械と違って人の手で細かく作業できるため、ぶつけたり破損したりする心配がないからです。
ただし、水圧の強いジェット噴射を使う場合や、スポンジで力を入れすぎる場面では注意が必要です。
特にミラーに内蔵されたウィンカーやカメラがある車は、パーツの隙間に水が入り込まないように慎重に洗う必要があります。
また、手洗いであればミラーの角度を少し変えることで裏側まで丁寧に洗うことができるため、汚れの見落としも防げます。
この柔軟な対応こそが、手洗いの大きな強みです。
よって、サイドミラーは開いたままで構いませんが、扱いには優しさが求められます。
見た目以上に繊細なパーツであることを意識しながら洗車を行いましょう。
洗車機では届かない汚れを落とすテクニック
機械式の洗車機では、どうしてもブラシが届かない場所が出てしまいます。
その代表的な場所が、サイドミラーの付け根やその周辺です。
ここには風の影響でホコリや泥が溜まりやすく、放っておくとシミやサビの原因にもなります。
このような部分の汚れを効果的に落とすには、洗車機を使う前にあらかじめスポンジで軽くこすっておく方法が有効です。
特にミラーの上下や折りたたみ部分は、指先でなぞるようにして細かく洗いましょう。
また、マイクロファイバークロスで汚れを吸着させるように拭き取るのも効果的です。
繊維が細かいため、細部に入り込んだ汚れも取りやすくなります。
前述のとおり、洗車機のブラシは避けて動くことがあるため、汚れが残るリスクを減らすためにも、こうした手作業での補助洗いが重要になります。
少しの工夫が、車全体の清潔感を大きく左右するのです。
素材を傷つけずにきれいにする道具選び
車のサイドミラーは、鏡面だけでなくカバー部分や接合部も含めて多くの素材が使われています。
これらを傷つけないためには、使用する道具の選び方が非常に重要です。
まず避けるべきなのは、硬いナイロンブラシや粗いスポンジです。
これらは目には見えにくい細かな傷を作りやすく、特に光沢のあるカバー部分ではダメージが目立ってしまいます。
代わりにおすすめなのは、柔らかいマイクロファイバークロスや洗車専用のウレタンスポンジです。
これらは水分と一緒に汚れを包み込み、ボディやミラーを傷つけることなく拭き取ることができます。
さらに、仕上げに使用するクロスは乾拭き用と水滴取り用で分けると、より効果的に美しさを保てます。
細部までこだわることで、ミラーの透明感や車全体の印象も変わってきます。
つまり、丁寧な洗車は道具の選び方から始まります。
適切なアイテムを使うことで、愛車を長く美しく保つことができるのです。
もし壊れてしまったら?サイドミラー修理の基本知識
万が一、洗車中や日常使用でサイドミラーが壊れてしまった場合に備え、どんな故障が起きやすいのか、修理にはどれくらいの費用と時間がかかるのかを知っておくことが大切です。
よくある故障と対処方法
サイドミラーのトラブルにはいくつかのパターンがありますが、特に多いのがミラーが動かなくなるケースです。
これは内部のモーターやギアに異常が発生している可能性があり、放置すると安全運転に支障が出る恐れもあります。
また、ミラー表面のレンズが割れることもあり、後方確認がしづらくなるため早急な対応が必要です。
表面にヒビが入っているだけでも視認性が落ちることがあるため、走行中に気づいた場合はすぐに修理を検討しましょう。
さらに、ミラーの付け根がぐらつく状態も見逃せません。この症状は、内部の固定パーツが緩んでいるか、損傷している可能性があります。
そのまま走行を続けると、風圧や振動でミラーが脱落する危険性もあるため注意が必要です。
これらの不具合に対しては、まず取扱説明書やメーカーサイトで簡易的なリセット操作を確認し、改善しなければ整備工場での診断を受けるのが安心です。
状態によっては部品の交換が必要になることもありますが、早めの対処で被害を最小限に抑えられます。
修理費用と交換時の目安時間をチェック
サイドミラーの修理や交換には、車種や故障の内容によって費用と所要時間に幅があります。
基本的に軽微な不具合であれば修理で済むことも多く、その場合の費用は1万円前後が目安です。
例えば、ミラーの角度調整ができないだけであれば、内部のモーターやスイッチの交換で対応できることがあります。
こうした場合は作業時間も30分から1時間程度と比較的短く済みます。
しかし、ミラー本体ごとの交換が必要な場合は部品代が高額になることもあります。
特にウィンカーやカメラなどが内蔵されたタイプでは、2万円から5万円ほどかかることも珍しくありません。
交換時間も1時間以上かかることがあり、場合によっては部品の取り寄せが必要になるため、後日再入庫になることもあります。
また、カバーだけが傷ついている場合は、部分交換で費用を抑えることも可能です。
逆に、内部構造にまで破損が及んでいる場合には、整備士の判断でミラー全体を交換する必要が出てくる場合があります。
こう考えると、サイドミラーの修理は「どこが、どの程度壊れているか」によって費用も時間も大きく変わってきます。
不安がある場合は、事前に見積もりをとり、内容を確認してから進めることをおすすめします。
洗車時サイドミラーはたたむ?まとめ
洗車時におけるサイドミラー(ドアミラー)の取り扱いは、破損やエラーを防ぐためにも非常に重要です。
特に洗車機を利用する際は、基本的にはミラーをたたみ、装備品の選択ボタンを適切に操作することで、トラブルのリスクを大幅に減らせます。
手洗い洗車では細かい部分まで丁寧に洗える利点があるものの、使用する道具や力加減には十分な注意が必要です。
また、万が一ミラーが破損した場合に備えて、修理や交換の目安費用と所要時間も把握しておくと安心です。
迷ったときはスタッフに相談することが最も確実な対策になります。