車の購入を検討する際、新車を買うべきか中古車を買うべきか、という問題に直面することも多いでしょう。
しかし、「新車は買うな」と耳にしたことはありませんか?その理由には、経済的な側面が大きく関係しています。
本記事では、なぜ「新車は買うな」と言われることがあるのか、具体的な理由を挙げながら深掘りしていきます。
新車は買うなというのはどんな理由がある?
年々価値が下がっていく為
新車を購入すると、納車された瞬間から価値が大きく下がることをご存知でしょうか?
新車は数年間で市場価値が半分以下になることも珍しくありません。
例えば、300万円で購入した新車が、数年後には150万円以下でしか売れないことも一般的です。
これは、車が「新車」というステータスを失うと同時に、中古車市場での供給が増えるためです。
特に注意が必要なのは、フルモデルチェンジが控えているタイミングでの購入です。
新型モデルが発表された途端に現在のモデルが旧型扱いとなり、需要が急激に下がることがあります。
その結果、中古車市場では価格が大幅に下落し、購入時の高額な支出に対して後悔するケースが多発します。
さらに、技術革新のスピードが速い現在では、マイナーチェンジによる機能やデザインのアップデートも頻繁に行われます。
そのため、購入後すぐに「もっと待てばよかった」と感じる可能性も少なくありません。
これらの要素を考慮すると、新車の購入は慎重な判断が必要であり、戦略的な選択が求められるでしょう。
高額で家計に与える負担が大きい
最近の新車価格は高騰しており、安い車種でも200万円以上かかることが一般的です。
このような高額な支出は家計に大きな影響を及ぼします。特に、ファミリーカーやSUVなどの人気車種では300万円を超えることも珍しくありません。
このような出費は、いくらローンを組んで購入しても、長期的な家計計画に大きな圧力をかける可能性があります。
そのようなお金を車以外の選択肢に充てることで、人生の幅を広げることができるという意見もあります。
たとえば、旅行に行ったり、子どもの教育費に投資したり、あるいは資産運用に回すことで、より有意義な成果を得られる場合があります。
これらの使い道は、物理的な所有物ではなく経験や将来のための価値を提供してくれる可能性が高いです。
また、新車購入に伴う維持費用も考慮する必要があります。燃費性能が良い新車であっても、保険料や税金、定期的なメンテナンス費用が重なると、総コストは予想以上に高額になることがあります。
この点でも、中古車を選ぶことで初期費用を抑えつつ、維持費の負担も軽減できるというメリットがあります。
全く乗らないので勿体ない場合
年間走行距離が2~3,000キロ程度の方にとって、新車の購入は過剰投資と言えます。
使用頻度が極端に少ない場合、購入後の価値の減少に対して支払う金額が大きすぎると感じることが多いです。
例えば、普段の生活で公共交通機関を利用する方や、徒歩や自転車で事足りる地域に住んでいる方にとって、新車を購入してもほとんど使用しない可能性があります。
そして、駐車場代や保険料などの固定費は車の使用頻度に関係なく発生するため、実際に車をあまり使わない人にとっては無駄な支出になりがちです。
このような場合には、新車を購入する代わりに、レンタカーやカーシェアリングを活用することで大幅にコストを削減できる可能性があります。
また、安価な中古車を選ぶことで、同じように車を所有するメリットを享受しながら、初期投資を抑えることができます。
中古車であれば、購入価格が新車の半分以下で済むことが多く、年間走行距離が短い場合でも損失を最小限に抑えられます。
最新機能など不要だから
新車には最新技術が数多く搭載されています。
例えば、自動運転支援システムや最新のエンターテインメント機能などが挙げられます。
しかし、これらの機能が全てのドライバーにとって必要とは限りません。
普段の利用が通勤や買い物程度である場合、こうした高額な新技術を活用する場面が限られてしまうことが多いのです。
また、新技術は魅力的に映る一方で、トラブルが発生するリスクも伴います。
特に、初期段階の技術は不具合が起きやすく、修理費用が高額になる可能性もあります。
そのため、必要以上に高性能な機能を搭載した新車を購入することは、過剰投資に繋がる場合があるのです。
そして、多くのドライバーにとっては、基本的な安全機能があれば十分というケースも少なくありません。
その結果、高額な新車ではなく、他の方法で車を選ぶ方が経済的かつ実用的な場合もあるのです。
中古車との違いがそこまでない
中古車市場には、年式の新しい車や状態の良い車が数多く出回っています。
これらの中古車は、新車と遜色ない品質を持ちながらも価格は大幅に安く抑えられるため、非常にコストパフォーマンスに優れています。
例えば、数年落ちの認定中古車であれば、ディーラーによる厳しい点検が行われており、安心して購入できる場合が多いです。
また、年式が新しい中古車であれば、最新技術が搭載されていることもあり、性能面で新車との差がほとんどありません。
さらに、新車購入時の諸費用や初年度登録費用が不要なため、初期費用を大幅に節約することが可能です。
このように、新車と中古車の違いがそこまで大きくないことを考慮すると、中古車の方がより賢い選択肢となる場合が多いのです。
新車は買わない方が良い?考え方について
新車を買うべきか迷っている方には、まず自分の価値観を最優先することをおすすめします。
他人の意見や周囲の影響に左右されると、自分にとって本当に満足のいく選択ができなくなる恐れがあります。
特に新車の購入は高額な出費を伴うため、しっかりと考え抜いた上での判断が重要です。
たとえば、長期間使用する予定であれば、信頼性や安全性を重視した車を選ぶことで、結果的にコストパフォーマンスが向上します。
一方で、ライフスタイルや使用頻度によっては、中古車やカーシェアリングなど他の選択肢を検討することも賢明です。
また、新車購入の際には、自分が本当に欲しい車を明確にすることが大切です。
購入後に後悔しないためにも、購入理由や期待する機能、デザインなどをリストアップし、それが予算と一致しているかを確認しましょう。
このような流れにすることで、満足感の高い買い物が出来るでしょう。
また、新車を購入するのであれば、慣らし運転など気を付けた方が良いことがあるので、以下のページを参考にしてみてください。
買うならいつ頃がお得に買える?
新車を少しでもお得に購入したい場合、以下のタイミングがおすすめです。
これらの時期を狙うことで、価格を抑えながら理想の車を手に入れるチャンスが広がります。
3月頃の決算月
日本のディーラーでは3月が年度末にあたり、販売目標を達成するために大幅な値引きが期待できる時期です。
このタイミングを狙えば、多くの特典や割引が受けられる可能性があります。
9月頃の中間決算期
3月ほどではないものの、中間決算期も販売促進が活発になるため、交渉次第で値引きを引き出すことが可能です。
特に目標に達していないディーラーでは、さらに有利な条件を提示してくれることがあります。
モデルチェンジ後
新型モデルが発表された直後は、旧モデルが値下がりする傾向があります。
旧モデルでも性能や装備が十分であれば、コストを大幅に抑えることができます。
時期によっては、在庫処分セールとして特別なキャンペーンが行われることもあるため、情報収集を欠かさないようにしましょう。
また、これらのタイミングに加え、展示車や試乗車を狙うという方法もあります。
これらの車両はほとんど走行していない状態で販売されるため、新車同様の品質を割安で手に入れることが可能です。
このように、購入時期を工夫することで、よりお得な選択ができるでしょう。
新車を買う場合に出費を抑える方法
リセールの高い車種を選ぶ
リセールバリューの高い車種を選べば、将来的に売却する際の損失を最小限に抑えられるという大きなメリットがあります。
具体的には、トヨタのランドクルーザーやハリアー、ヴェルファイアといった人気車種はリセールバリューが高く、数年後の中古車市場でも高値で取引される傾向があります。
さらに、リセールバリューを重視する場合、色や装備にも注意を払うと良いでしょう。
たとえば、白や黒といった定番カラーの車両は、中古車市場での需要が高く、売却時の価値を保ちやすいです。
一方で、派手な色や特定の趣味嗜好に特化したオプションはリセールバリューを下げる可能性があるため、慎重に選ぶ必要があります。
また、購入後のメンテナンスも重要なポイントです。
定期点検を欠かさず行い、純正パーツを使用して修理や交換を行うことで、リセール時の車両状態が高く評価されやすくなります。
これにより、売却時の価格がさらに上昇する可能性があります。
ただし、リセールを気にせず、純粋に好きな車を購入するという選択肢も忘れてはいけません。
お気に入りの車に乗ることで得られる満足感やドライブの楽しさは、リセールバリュー以上に大きな価値をもたらすことがあります。
最終的には、自分のライフスタイルや価値観に基づいて選ぶことが、後悔のない選択につながるでしょう。
値切り交渉を頑張ってみる
新車を購入する際は、値切り交渉が非常に重要なステップとなります。
特に注目したいのは、下取り価格やオプション費用です。
これらの項目は値引き交渉がしやすい部分であり、ディーラーとの話し合い次第で大幅なコスト削減が期待できます。
たとえば、下取り車がある場合、その査定価格を他社と比較し、高めの価格を引き出す交渉を試みるべきです。
その他でも、オプション費用についても不要な装備を省いたりすることで、総額を抑えられます。
また、複数のディーラーを訪問して見積もりを比較し、他店の価格を交渉材料にするのも効果的です。
加えて、上述の通り購入するタイミングによって値引きの可能性が高まる場合があります。
3月や9月といった決算期には、ディーラーが販売目標を達成するために積極的な値引きを行うことが多くなります。
このような時期を狙うことで、より有利な条件で新車を購入できるでしょう。
もし値切り交渉がうまくいかない場合は、中古車を検討するのも賢明な選択肢です。
中古車であれば、同じ予算でより高いグレードや装備の車を手に入れることが可能な場合も多いため、選択肢を広げることができます。
このように、新車の購入では交渉力がカギとなり、計画的な行動が必要です。
一括で買わない方が良い意見もある
一括購入は現金を一度に使うため、他の用途に資金を回せなくなります。
一方で、ローンを利用することで資金を他の用途に回す余裕を持つことができます。
例えば、ローン金利が低い場合、浮いた現金を投資や資産運用に回すことで、将来的にローン金利を上回るリターンを得る可能性があります。
特に、経営者の方はこのような考え方をしている人が多く、短期的な支出の負担を軽減しながら、長期的な財務計画を立てることが可能となります。
さらに、余剰資金を貯蓄や緊急時のための準備金として確保することもできます。
このように、一括購入は確かにシンプルな選択肢ではありますが、全体を考慮するとローンを利用することの方が長期的には賢明な場合が多いのです。
そのため、自分の財務状況や将来の計画に応じて慎重に選択することが重要です。
こんな人に中古車はおすすめ!その理由を解説
すぐに車が必要な人
中古車は新車に比べて納車までの期間が非常に短いことが多く、急ぎで車が必要な方にとっては非常に便利な選択肢です。
新車の場合、注文から納車まで数週間から数ヶ月かかることがありますが、中古車は即日もしくは数日以内に手に入るケースも珍しくありません。
このスピード感は、突然の引っ越しや仕事で車が必要になった場合や、車が故障してすぐに代替車が必要な場合などに大いに役立ちます。
そして、販売店によっては手続きの効率化が進んでおり、契約から納車までスムーズに進められる体制が整っています。
また、手軽に手に入る中古車であれば、必要最低限のコストで急場をしのぎ、後に余裕ができたタイミングでより理想的な車を検討することも可能です。
中古車はスピード重視の方にとって非常に実用的な選択肢と言えるでしょう。
特定のモデルや年式を狙いたい人
中古車市場は、生産終了したモデルや特定の年式の車を探している方にとってまさに宝の山です。
例えば、旧型のデザインが気に入っている場合や、生産期間が短かった希少モデルを手に入れたい場合には、新車では到底実現できない選択肢が広がります。
特定の年式にしか搭載されていない装備やカラーリングを求めている場合でも、中古車市場であればその条件を満たす車を見つけることができる可能性が高まります。
特定の条件にこだわりたい方にとっては、このような中古市場の広がりが大きなメリットと言えるでしょう。
また、過去のオーナーが丁寧に扱った車を選べば、新車に近いコンディションで購入できる可能性もあるので、こだわりが強い方にまで中古車はおすすめです。
初心者ドライバーやセカンドカーが欲しい人
初心者ドライバーやセカンドカーとして利用する場合、中古車は特に魅力的です。
運転に慣れていないうちは、車に傷をつけてしまうリスクが高く、高額な新車では心理的な負担が大きくなります。
中古車であれば、購入価格が抑えられるため、万が一の際のダメージも限定的で済むでしょう。
また、セカンドカーとして中古車を選ぶことで、家族全体の移動の利便性が向上します。
例えば、軽自動車や小型車などの中古車は維持費も安く、手軽に所有できるため、日常の短距離移動や買い物用に最適です。
初心者ドライバーの練習用としても、中古車は手頃な選択肢であり、運転技術を磨くための良いステップとなります。
中古車であれば、豊富な選択肢の中から予算に合った車を選べるため、初心者やセカンドカーとしての用途にピッタリな車を見つけることが容易です。
これにより、必要に応じて気軽に車を追加できる柔軟性が得られます。
とにかく出来るだけ安く済ませたい
コスト重視の方には、中古車はおすすめです。
例えば、新車で購入すると200万円以上かかる車なども、10年落ちなど古く走行距離も多くなれば、中古車で2~30万円で販売していてもおかしくありません。
そして、車両本体価格が安いだけでなく、保険料や税金といった維持費も安く抑えられるケースが多いです。
特に排気量が小さく年式が古い車の場合、自動車税や重量税が低く設定されることがあり、ランニングコストの軽減につながります。
また、中古車を選ぶ際には、販売店でのアフターサポートや保証が付いている車両を選ぶことで、購入後の安心感を得ることができます。
特に初めて中古車を購入する場合や車両の状態に不安がある場合は、認定中古車を選ぶことで信頼性を確保しやすくなります。
信頼できる販売店で購入することで、トラブルを防ぎ長期間安心して乗ることが可能です。
一度は乗ってみたい高級車に乗りたい方
中古車市場には、手の届かないと思われていた高級車が手頃な価格で出回っています。
一度は高級車に乗ってみたいという夢を叶えるチャンスでもあるのです。
新車価格では数百万円以上するラグジュアリーカーやスポーツカーが、数年落ちであれば半額以下で購入できることも珍しくありません。
例えば、レクサスやBMW、アウディといったブランドの車両は、新車価格では高額ですが、中古車では安い車だと数十万円から手に入れることが可能です。
また、これらの高級車は耐久性が高く、過去のオーナーが丁寧にメンテナンスしているケースが多いため、年式が多少古くても快適なドライブ体験を提供してくれます。
さらに、中古車で高級車を購入することで、ブランドの象徴的なデザインや高性能なエンジン、豪華なインテリアをお得な価格で楽しむことができます。
特に一度は高級車の魅力を体験したいという方には、予算を抑えつつ夢を実現できる絶好のチャンスと言えるでしょう。
また、高級車の中古車購入は、ステータス性を重視しつつも賢く節約したい方にとって理想的な選択肢となります。
新車は買うなと言われる理由まとめ
新車を買うべきかどうかは、ライフスタイルや価値観に左右されます。
新車は最新のデザインや技術、安全性に優れている一方で、中古車にはコスト面での利点や幅広い選択肢といったメリットがあります。
また、自分好みのカスタマイズや保証サービスを最大限に活用できる利点がある一方で、購入後すぐに価値が下がるリスクも伴います。
一方、中古車は購入価格が抑えられるため、同じ予算で高性能な車を手に入れることができる可能性があります。
しかし、中古車市場では生産終了モデルや希少な年式の車を探すことができるため、特定のニーズを満たす選択肢も広がります。
どちらを選ぶにしても、まず自分の使用目的や予算を明確にすることが重要です。
その上で、リセールバリューや維持費も考慮しながら、自分のニーズや価値観に最も合致する車を選ぶことが、満足のいく選択につながるでしょう。